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なるほど!放射線・放射能コラム

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[よくある質問]放射線被ばくによる健康影響について教えて!

健康管理放射線被ばく

放射線被ばくによる健康影響について教えてください

放射線被ばくによる健康影響を考えるとき、最も大切なことはどれくらいの線量を受けたか、つまり被ばく線量を評価することです。

昨年度、長崎大学が実施した、町民の方を対象としての「生活と放射線の健康影響に関するアンケート」の中で、「町で生活することで、放射線被ばくによる健康影響があると思いますか」という問いに対し、67%の方が「ある」もしくは「たぶんある」と回答されました。

広島や長崎の原爆被爆者を対象としたこれまでの調査で、一度に100ミリシーベルトを超える被ばくをすると、がんや白血病になるリスクが上昇し、さらに500ミリシーベルトを超えるような高い線量を一度に被ばくすると、鼻血や脱毛といった急性症状が起きることがわかっています。

一方で、100ミリシーベルトを下回るような被ばく線量では、がんや白血病になるリスクは証明されていません。これは、100ミリシーベルトを下回るような被ばく線量では、リスクが小さすぎて証明することができないためです。

放射線被ばくによる健康影響を考えるとき、最も大切なことはどれくらいの線量を受けたか、つまり被ばく線量を評価することです。普段の生活で、どのくらいの線量を被ばくするかについては、個人線量計を用いることで比較的簡単に測定することができます。

(広報とみおか 平成30年5月号より)

解説者紹介

高村 昇
長崎大学原爆後障害医療研究所 国際保健医療福祉学研究分野・教授

経歴:
1993年3月:
長崎大学医学部卒業
1997年3月:
長崎大学医学部大学院医学研究科卒業
1997年6月-2001年10月:
長崎大学医学部原爆後障害医療研究施設
国際放射線保健部門助手
1999年6月-2000年7月:
世界保健機関本部(スイス・ジュネーブ)
技術アドバイザー (上職のまま)
2001年11月-2003年2月:
長崎大学医学部社会医学講座講師
2003年3月-:
長崎大学医歯薬学総合研究科公衆衛生学分野准教授
2008年4月-:
現職
2010年1月-2010年9月:
世界保健機関本部(WHO)
テクニカルオフィサー(WHO神戸センター、上職のまま)