For foreigners
※集計データは検索では表示されませんので各ページを直接ご覧ください。

なるほど!放射線・放射能コラム

『なるほど!放射線・放射能コラム』へ戻る

[よくある質問]県産の食品や水道水の摂取に不安があるが安全管理はなされていますか?

食品中の放射性物質

県産の食品や水道水の摂取に不安があるが、安全管理はなされていますか?

放射性物質の基準値を超える食品は流通せず、また、水道水はろ過することで放射性セシウムを取り除いています。

 昨年度、長崎大学が町民の皆さんを対象に行ったアンケート調査で、「福島県産の食品の摂取に不安がありますか?」という質問に約8割の方が、「ある」または「どちらかといえばある」と回答されていました。

食品中の放射性物質を体内に取り込んだ場合に生じる被ばくを、内部被ばくといいます。食品や水道水は毎日の生活に大きく関わるため、内部被ばくの影響が気になる方は多いと思います。食品については、現在も放射性物質の基準値が設定されており、基準値を超える食品が市場に流通することはありません。なお、この基準値は、事故後その食品を1年間食べ続けた場合の内部被ばく線量を基に算定された値ですので、1回や、あるいは1週間程度続けて食べたからといって、健康に影響を与えるほどの内部被ばくをすることはありません。また、自家消費野菜については、富岡町役場に食品放射性物質を測定する装置が設置されており、予約不要でご利用いただけます。

水道水については、これまでに放射性セシウムが水道水から検出されていません。一般的な上水道は、貯水場に貯めた水をろ過し、それを消毒してから、水道水として使用しています。放射性セシウムは、ろ過の過程で取り除かれてしまうため、水道水からは検出されないのです。

今後も放射線と健康影響に関する疑問や質問がありましたら、富岡町役場を通じて、長崎大学・富岡町復興推進拠点のスタッフに、お気軽にお問い合わせください。

(広報とみおか 平成31年1月号より)

解説者紹介

高村 昇
長崎大学原爆後障害医療研究所 国際保健医療福祉学研究分野・教授

経歴:
1993年3月:
長崎大学医学部卒業
1997年3月:
長崎大学医学部大学院医学研究科卒業
1997年6月-2001年10月:
長崎大学医学部原爆後障害医療研究施設
国際放射線保健部門助手
1999年6月-2000年7月:
世界保健機関本部(スイス・ジュネーブ)
技術アドバイザー (上職のまま)
2001年11月-2003年2月:
長崎大学医学部社会医学講座講師
2003年3月-:
長崎大学医歯薬学総合研究科公衆衛生学分野准教授
2008年4月-:
現職
2010年1月-2010年9月:
世界保健機関本部(WHO)
テクニカルオフィサー(WHO神戸センター、上職のまま)