[コラム]宇宙飛行士の放射線被ばくと健康管理

2017年08月18日

 地球は宇宙放射線から守られた惑星です。地球は約47億年前に誕生してから数十億年掛けて、地表から数十km上空までに大気を形成しました。この地球上の大気が地球に侵入する宇宙放射線を遮へいしています。この遮へい能力は、鉛に換算すると90cm厚の壁、水に換算すると10m厚の壁に相当します。地球は、この大気によって私たちが暮らす地球表面に降り注ぐまでに宇宙放射線を1/100以下に減少させています。

    そのため、地球表面から数百km上空に滞在する宇宙飛行士は、宇宙放射線から1日で約1mSv(1,000μSv)の放射線被ばくを受けており、太陽活動の状況によっては数十倍に増える場合もあります。

    既に宇宙飛行士が誕生して半世紀が経ち、5百人以上の宇宙飛行士が延べ千回以上も宇宙(高度100km以上)に滞在しています。これらの宇宙飛行士は、半年間の宇宙ステーション滞在で100~200mSvの放射線量を受けています。宇宙飛行士の健康調査によると、ガン発生率は地表で暮らす私たちと有意な差はありません。また、平均余命も長くアポロ計画で月面着陸と月周囲を回った24名の宇宙飛行士の内、16名は今も存命で平均年齢は84歳です。死亡した8名の宇宙飛行士の内、2名の死因が白血病と黒肉腫のガンでしたが、一般成人のガン死亡率よりも低い結果でした。

 その要因として、日頃から宇宙飛行士は健康志向が高く、食事、運動、睡眠、タバコ・酒等に気を使い、良い生活習慣を心がけ、また、恵まれた医療ケアにより、心身ともに健康管理に気を付けていることが考えられます。私たちの健康を左右する要因には、図に示すとおり4つの因子があり、そのうちライフスタイルが半分以上も占めます。残り3つの遺伝と環境に医療・保健は、それぞれ15%程度です。

    私たちが健康に生きていくためには、ライフスタイルを見直すことが重要です。福島県民の県別健康寿命は、男性がワースト7位と女性がワースト13位です。①野菜・果物を多く、②塩分を控える食生活の改善、③タバコ・お酒を控え、④日頃の運動や⑤積極的な社会活動に参加して、健康作り運動を推進・継続することで、健康寿命を伸ばすことができるのです。

kikuchi

解説者紹介

菊地 透
公益財団法人 原子力安全研究協会研究参与
医療放射線防護連絡協議会総務理事

経歴:
1949年に東京で生まれ、放射線防護に係って45年間が過ぎた。この間に東京大学原子力総合センター、自治医科大学医学部RIセンターに勤務。現在は、公益財団法人原子力安全研究協会研究参与、医療放射線防護連絡協議会総務理事を担当。また、福島原発災害に関連して、福島県及び隣県で多数講演し、「いまからできる放射線対策ハンドブック」(2012)を女子栄養大学の香川靖雄先生と出版。

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